木曜日の森元です 第11回


2019年6月6日木曜日

こんにちは。

うちには鯖柄のネコがおります。

年齢と性別は、ヒトにたとえましたら、おじいちゃんです。

ネコですが、体の模様をサバなどと呼ばれるものですから、本猫にとってはきっとおもしろくはないのでしょう。

だからか否か、眠っているわたしを泣きながらたたき起こすことがしょっちゅうです。

眠っているわたしの顔や頭をむせび泣きながらぽくぽくとたたきます。

わたしがそれでも起きないときには爪をたててたたきます。

わたしがなおも起きないときにはついにがりっとかみついてきます。

それでご用件はなにかと申しますと、ごはんです。

わしはこれからごはんをいただきますので、背中をさすりなさい! という用事です。

おじいちゃんは安眠中のわたしをいきなりむりやり起こして、自分のごはんの器のところへいざないます。

そして、器の前に来ると、顔をふりかえらせてわたしをじいっと見つめます。

とっとと背中をさすりなでなさい!

とろこいことはウシでもするで! というのです。

はたしてわたしがサバの背中をさすりはじめましたら、顔と腰をようやくしずめて食べはじめるのです。

ぽりぽりぽりぽり。

すりすりすりすり。

ぽりぽりぽりぽり。

すりすりすりすり。

若いころにはありませんでした。

おじいちゃんになったからでしょうか。

わたしはまだいまのところは背中をなでられなくてもごはんをいただけますが、アスハワガミかもしれませんに。

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